お知らせ

中小企業の価格交渉・価格転嫁に関する最新の調査結果が公表されています(2023/2/21)

2022年9~10月の調査結果を公表

 エネルギー価格や原材料費の高騰を受け、2021年9月より毎年9月と3月を「価格交渉促進月間」と設定し、所管庁では業界団体を通じた価格転嫁の要請等の実施とヒアリングを実施しています。

 2月7日に経済産業省と中小企業庁が公表した最新の調査結果では、価格交渉・価格転嫁に消極的な企業の実名が初公表され、注目されています。

 

■直近6カ月間の価格交渉・価格転嫁の状況

 中小企業庁の調査結果では、価格交渉について、約6割が「話し合いに応じてもらえた」と回答する一方、「全く交渉できていない」との回答も約1割存在します。

 また、価格転嫁については、受注側中小企業のコスト上昇分に対して発注側企業がどれだけ転嫁に応じたかの割合を「価格転嫁率」として算出した結果が46.9%である一方、「全く価格転嫁できていない」との回答が約2割存在します。

 

■業種別価格交渉の状況

 同調査結果では27業種を「価格交渉状況の業種別ランキング(価格交渉に応じた業種)」として順位付けしており、上位3業種は、1位が石油製品・石炭製品製造、2位が鉱業・採石業・砂利採取業、3位が卸売です。一方、下位3業種は、27位がトラック運送、26位が放送コンテンツ、25位が廃棄物処理です(ただし、廃棄物処理、放送コンテンツ業では「コストが上昇していないため、価格改定が不要」との回答割合が最も多い)。

 経済産業省では、「今後、これらの結果を踏まえ、状況の良くない発注側の個別企業に対しては、下請中小企業振興法に基づく『指導・助言』の実施を検討するとともに、業種別の自主行動計画やガイドラインの拡大」に取り組むとしています。

【中小企業庁「価格交渉促進月間の実施とフォローアップ調査結果」】

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/follow-up/index.html